特集:冬の膝痛対策③ - シューズに関する考察、ペダル考①



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〈ソール形状に関する考察〉
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シューズのインソールには、フラットなものと湾曲が強いもの、カントがついているものとついていないものがある。これまで個人的に使用してきたシューズには、

Sidi ジュニウス6.6 :軽い湾曲、カント無し
DMT ラディアル2.0 :湾曲あり、カント有
North Wave エクストリーム3S :フラット、カント無

がある。あくまでも感想であるが、湾曲の有無は、脚底の形状にもよるが、フラットの方が、スプリントの時に力を入れやすい半面、膝への負担が高い感じがあった。
一方、カントに関しても、カントがある方が回転数を上げやすく、一方、カントがないと、高回転では膝の負荷が高い気がするが、力強く踏める感じがする。
恐らく、湾曲があったほうが、脚底の接触面積が増えることや、カントによって、脚の回転運動がきれいになることが影響しているのだろう。実際、カントのついたシューズの方が、回転運動中常に脚底とシューズが均一に接している感じがする。
しかし、踏み込む瞬間は、フラットでカントがないほうが力が入る。そして、脚底全体に真っ直ぐ力が入る気がする。

以上はあくまでも個人の感想で、裏付けをとるのは困難だが(脚底にセンサーをつけ、かつ膝の動きを撮影して解析すればよいのだろうか?)、もし膝の痛みが心配なら、カントがついたシューズは有効だと思う。一方、もしスプリンターやパンチャーなら、フラットなソールという選択肢も考えてよいのではないかと思った。なお残念ながら、フラットでカントがあるソールのメーカーを知らないが、カントをつける=膝へのやさしさ優先→湾曲をつける、という選択になってしまうのではないだろうか。

〈ペダルに関する考察〉
上と同様、個人の感想が続く。ひざの故障を経て、全メーカーのペダルを使うことになったが、結局、
①シマノ、ルック;進化形→スピードプレイ
②タイム
に分けられると思う。ペダルはタイムとそれ以外に分かれる、というが、至言だと思った。
シマノとルックは愛用者が多いから、言うまでもないだろう。スピードプレイでは、調整範囲が一気に増え、自分にあった動きにさせられる―ただ、後でインプレで述べるが、僕の場合、セッティングが決まらなかった。
一方、タイムは何が違うのか。よく言われる、中央に戻る動きの意味を考えてみたい。試しに、僕自身や知り合い何人かの膝の軌道を見てみた。すると、真っ直ぐ動かしていても、足首が正中からずれた方向に自然に捻じれる人がいた(僕もそうだった)。これは、人間の脚がペダルを回すために作られたわけでは無いからなのではないか。もしかしたら、筋肉の柔軟性などが影響しているのかもしれないし、調べられる人数に限界があるから、確信は持てない。しかし、このわずかな差を埋めてくれるのがタイムのペダルだと思う。
逆に、それ以外のペダルだと、知らず知らずのうちに真っ直ぐではない位置で踏んでいるか、その力を膝に吸収させている可能性がある。つまり、クリートの動く範囲を狭めれば狭めるほど、膝への負担となるのではないか。
つまり、脚が真っ直ぐ上下できる人であれば、わざわざタイムを使うメリットはない。そして、調整範囲がほしければ、スピードプレイという選択がもっともよいだろう。でも、そうでない場合や、より自然な脚の動きをしたい場合、タイムという選択肢が生まれる。膝を痛めた経験がなかったり、かっちりした踏みごたえがほしい人は、タイムを選択するメリットはないだろうが、もし、膝を痛めた経験があったり、違和感を感じるのであれば、タイムという選択肢もありなのではないだろうか。
次回からは、主にスピードプレイとタイムのインプレをお届けし、メリットとデメリットを明らかにしていきたい。

次の記事に続きます〉
 
(目次)
〈はじめに〉〈根治方〉
② ―アロマジェル、インソール等インプレ
〈補助的製品〉
    a. NAQI Infram GEL
    b. Shock Doctor SP0972
    c. Currex Sole BikePro (High)
③-シューズに関する考察、ペダル考①
〈ソール形状に関する考察〉〈ペダルに関する考察〉
④-ペダル考②;スピードプレイ インプレ
<スピードプレイ インプレ><スピードプレイに対する辛口評論>
⑤-ペダル考③;タイムペダル インプレ①
<タイムペダルとの出会い>< Xpresso4 インプレッション ><耐久性の問題①-割れたペダル>
⑥-ペダル考④;タイムペダル インプレ②
< iClick2プチインプレ >< Xpresso8 & Xpresso10 ><耐久性の問題②-割れた板バネ>

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