< 前の記事と続いています >
<スピードプレイ インプレ>
自転車のペダルの中で、最もユニークなペダルの一つが、スピードプレイだろう。既存のペダルとは一線を画した形―。
初めてはめた時の印象は最悪だった。全くはまってくれない。結局、ペダルをクランクから外し、地面において、上から思いっきり力をかけてはめ、手でねじって外す、という動作を10回以上繰り返して、やっと常識的な力ではまる状態になった。
調整幅は極めて広い―Q factor,前後位置,フロート角度をすべて連続的に調整できるペダルは、スピードプレイの他にはないだろう。そして、極めて高いダイレクト感－。
意外にも、フロートはやや軽めだった。だから、極力固定に近い位置に持ってこないと、うまく脚を回せない感じがあった。ただ、これは、もしかしたら、僕がそれまでシマノを使ってきて、既存のペダルに慣れ過ぎていたからかもしれない。スピードプレイ以外のペダルは、つま先側が支点となってペダルが左右に振れる。一方スピードプレイではペダルの中心が支点である。もしかしたら、これもダイレクト感を高めているのかもしれない。
一方で、ダイレクト感について補足すると、ボディは小さいものの、剛性感は高く、まだスタックハイトが低いためか、ダイレクトに踏める感じがあった。因みに、モデルはステンレスのQ factor 50mm ver.という、特殊モデルなので、もしかしたら、このQ factorの狭さも影響しているかも知れない。また、チタンモデルだと、また違った感触となる可能性も否定できない。
結論的に述べると、調整範囲が広く、ダイレクト感が強いペダルなので、膝の軌道がきれいな人であれば、理想的なペダルとなるだろう。しかし、僕の場合、結局、セッティングが決まらなかったので、使用をやめた。調整範囲が広すぎる代償だろう。
<スピードプレイに対する辛口評論>
さて、各所で絶賛されているスピードプレイに、死角はないのか―。
一つは、上で挙げた通り、調整幅が広すぎて、セッティングが定まらない、という事が挙げられる。同様に、スピードプレイのメリットは、デメリットにもなりうる、諸刃の剣だと個人的には感じた。
例えば、ダイレクト感。クリートとペダルの接触面積の大きさやスタックハイトの低さによるものだろうか、かなり剛性感にあふれたペダリングであるが、足裏への負担は大きいように感じた。ただ、この時、固いことで有名なSidiのカーボンソールを組み合わせていた影響もあるだろうが。
とはいえ、膝に故障を抱えている人の場合、やみくもにスピードプレイに交換することは思いとどまったほうが良い場合もあるかもしれない。
そして、安定感。いくら接触面積が広いとはいえ、踏み面の幅の狭さは、シマノ/Look と比べると、やや安定感に欠ける。これは、ダイレクト感が強いからこそ、相対的に感じてしまうのかも知れない。とはいえ、このボディの小ささは、バイクを倒した時に擦れにくい、という大きなメリットも持っているので、一概に批判はできない。後で述べるように、タイムの様に安定感が高い一方で、クリアランスが小さいペダルだと、コーナーの後半でペダリングを再開しようとして、擦ってしまうことがあるから、一長一短である。
また、スピードプレイを使用している知り合い数人から得た情報であるが、一つはベアリングの回転が悪くなるので、定期的なグリスアップが必要である、という事。シマノのようなメンテナンスフリーのペダルと比べると、やや煩雑だろう。そして、もう一つは、万が一落車等で、ペダル側面を擦ってしまった場合、グリスホールのねじがつぶれてしまい、グリスアップできなくなることがある、ということである。ただ、これは不可抗力であろう。
というわけで結局、スピードプレイは今使っているペダルで、セッティングがしっくりこない場合の+αの選択肢、ととらえるのが良いのではないだろうか。残念ながら、初心者に勧めようとは思えなかった。
<;次の記事に続きます>
（目次）
①〈はじめに〉〈根治方〉
② ―アロマジェル、インソール等インプレ
〈補助的製品〉
a. NAQI Infram GEL
b. Shock Doctor SP0972
c. Currex Sole BikePro (High)
③－シューズに関する考察、ペダル考①
〈ソール形状に関する考察〉〈ペダルに関する考察〉
④－ペダル考②；スピードプレイ インプレ
<スピードプレイ インプレ><スピードプレイに対する辛口評論>
⑤－ペダル考③；タイムペダル インプレ①
<タイムペダルとの出会い>< Xpresso4 インプレッション ><耐久性の問題①-割れたペダル>
⑥－ペダル考④；タイムペダル インプレ②
< iClick2プチインプレ >< Xpresso8 & Xpresso10 ><耐久性の問題②－割れた板バネ>
<スピードプレイ インプレ>
自転車のペダルの中で、最もユニークなペダルの一つが、スピードプレイだろう。既存のペダルとは一線を画した形―。
初めてはめた時の印象は最悪だった。全くはまってくれない。結局、ペダルをクランクから外し、地面において、上から思いっきり力をかけてはめ、手でねじって外す、という動作を10回以上繰り返して、やっと常識的な力ではまる状態になった。
調整幅は極めて広い―Q factor,前後位置,フロート角度をすべて連続的に調整できるペダルは、スピードプレイの他にはないだろう。そして、極めて高いダイレクト感－。
意外にも、フロートはやや軽めだった。だから、極力固定に近い位置に持ってこないと、うまく脚を回せない感じがあった。ただ、これは、もしかしたら、僕がそれまでシマノを使ってきて、既存のペダルに慣れ過ぎていたからかもしれない。スピードプレイ以外のペダルは、つま先側が支点となってペダルが左右に振れる。一方スピードプレイではペダルの中心が支点である。もしかしたら、これもダイレクト感を高めているのかもしれない。
一方で、ダイレクト感について補足すると、ボディは小さいものの、剛性感は高く、まだスタックハイトが低いためか、ダイレクトに踏める感じがあった。因みに、モデルはステンレスのQ factor 50mm ver.という、特殊モデルなので、もしかしたら、このQ factorの狭さも影響しているかも知れない。また、チタンモデルだと、また違った感触となる可能性も否定できない。
結論的に述べると、調整範囲が広く、ダイレクト感が強いペダルなので、膝の軌道がきれいな人であれば、理想的なペダルとなるだろう。しかし、僕の場合、結局、セッティングが決まらなかったので、使用をやめた。調整範囲が広すぎる代償だろう。
<スピードプレイに対する辛口評論>
さて、各所で絶賛されているスピードプレイに、死角はないのか―。
一つは、上で挙げた通り、調整幅が広すぎて、セッティングが定まらない、という事が挙げられる。同様に、スピードプレイのメリットは、デメリットにもなりうる、諸刃の剣だと個人的には感じた。
例えば、ダイレクト感。クリートとペダルの接触面積の大きさやスタックハイトの低さによるものだろうか、かなり剛性感にあふれたペダリングであるが、足裏への負担は大きいように感じた。ただ、この時、固いことで有名なSidiのカーボンソールを組み合わせていた影響もあるだろうが。
とはいえ、膝に故障を抱えている人の場合、やみくもにスピードプレイに交換することは思いとどまったほうが良い場合もあるかもしれない。
そして、安定感。いくら接触面積が広いとはいえ、踏み面の幅の狭さは、シマノ/Look と比べると、やや安定感に欠ける。これは、ダイレクト感が強いからこそ、相対的に感じてしまうのかも知れない。とはいえ、このボディの小ささは、バイクを倒した時に擦れにくい、という大きなメリットも持っているので、一概に批判はできない。後で述べるように、タイムの様に安定感が高い一方で、クリアランスが小さいペダルだと、コーナーの後半でペダリングを再開しようとして、擦ってしまうことがあるから、一長一短である。
また、スピードプレイを使用している知り合い数人から得た情報であるが、一つはベアリングの回転が悪くなるので、定期的なグリスアップが必要である、という事。シマノのようなメンテナンスフリーのペダルと比べると、やや煩雑だろう。そして、もう一つは、万が一落車等で、ペダル側面を擦ってしまった場合、グリスホールのねじがつぶれてしまい、グリスアップできなくなることがある、ということである。ただ、これは不可抗力であろう。
というわけで結局、スピードプレイは今使っているペダルで、セッティングがしっくりこない場合の+αの選択肢、ととらえるのが良いのではないだろうか。残念ながら、初心者に勧めようとは思えなかった。
<;次の記事に続きます>
（目次）
①〈はじめに〉〈根治方〉
② ―アロマジェル、インソール等インプレ
〈補助的製品〉
a. NAQI Infram GEL
b. Shock Doctor SP0972
c. Currex Sole BikePro (High)
③－シューズに関する考察、ペダル考①
〈ソール形状に関する考察〉〈ペダルに関する考察〉
④－ペダル考②；スピードプレイ インプレ
<スピードプレイ インプレ><スピードプレイに対する辛口評論>
⑤－ペダル考③；タイムペダル インプレ①
<タイムペダルとの出会い>< Xpresso4 インプレッション ><耐久性の問題①-割れたペダル>
⑥－ペダル考④；タイムペダル インプレ②
< iClick2プチインプレ >< Xpresso8 & Xpresso10 ><耐久性の問題②－割れた板バネ>
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