今年は初投稿が遅くなってしまいました。自転車を中心に、趣味の話題を提供できればと思います。
さて、この投稿では、“膝の動きの改善 ”につながるパーツ、具体的には、“Selle Italia Flite Friction Free Flow ”と“Solestar Kontrol Road”の二つを紹介したいと思います。通常のFliteに関しては、以前のインプレを、同様に、以前から試していたShock DoctorやCurrex Soleのインソールのインプレに関しても、以前の記事をご参照頂けると幸いです。
Selle Italia Flite Friction Free Flow インプレ
さて、まずはこちらから。もともとMonolinkとしてSelle Italia社がそのメリットを強調していた。簡単にまとめると、内またを擦らなくなる=フリクションロスの低減、正しいフォームをとれる=力を入れやすい、辺りであろう(個人的な解釈も混ざっていますが)。しかし、専用シートポストが必要という不便さや、過剛性という話も聞いたことがある。どのような経緯かは知らないが、ともかく2015年モデルからは、通常のシートポストでも対応できる、Friction Freeにモデルチェンジが実施された。
乗った瞬間、少なくとも僕は違いを感じた。通常のFliteより包まれ感がある。個体差なのかもしれないが、使いこんで自分のお尻の形に変形した時のFliteに近い感触があった。もしかしたら、座れる範囲が狭くなっているからなのかもしれない。正直、ノーマルのFliteはSan MarcoのAspideやPrologoのNagoなどと比べると、乗っているときの感触として少しノーズの存在感を感じるが、このFriction Freeはそれらよりももう一段、ノーズが細く感じる。実測したらどのくらい差があるか分からないが、少なくとも、乗っているときに、ノーズを擦る感触はほぼ皆無である。そして、それに関連してか、膝の動きがナチュラルになったように感じた。要するにノーズが邪魔をしないので、しっかり真っ直ぐ上下動させられるように感じるのだ。
若干の前後移動もできるし、もちろん腰の角度を変えやすいので、使う筋肉を変える動作も問題なくできる。重量的に振りが猛烈に軽いということはないが、カーボン製の軽量サドルと比べなければ、標準的な範囲と言えるだろう。
一方で、問題点としては、まずはFlite全般に言えることだが、ベースが変形するタイプなので、数千キロ~一万キロ辺り?に一回買い換える必要があるということ、そして、これはFriction Free特有の問題ではあるが、サドルの前後方向へのセッティング距離が短いことが挙げられられる。後者はもしかしたら最大の問題点かも知れない。1㎝程度短いので、シートポストの買い替え等の対策が求められるし、一部のISPのフレームではこのせいで購入を断念せざるを得なくなることもあり得る。注意して頂きたい。
しかし、レース用のサドルとして定評のあるFliteに、フリクションロスの低減、そしてそれによりナチュラルに膝を動かせるというメリットが加わった、このFriction Freeは、正しい脚の動きを追求する選手を中心に、強くお勧めできる。
Solestar Kontrol Road インプレ
このインソールとの出会いは強烈だった。行きつけの某ショップにSole Star Japanの社長の方がいらしていて、セールストーク炸裂。内容としては、この動画と同じ感じ(日本語の記事でもまとまっているところがあったので、リンクを張っておきます)。超主観的要約をすると、ほかのスポーツのインソールの技術をサイクリングに転化したのではなく、サイクリストのためだけに開発された、というのがもっとも主張したいことに感じた。
ちなみに本国のサイトでは、使っているアスリートを紹介しているが、一切スポンサーはしていないらしい。
また、市場に出ているほぼすべてのシューズに対し、インソールを切らずにフィットさせられるので、インソールの効果をしっかり発揮できる、というのもメリットとして強調されていた。詳しくは本国ページのdetailsのページの下のほうにある表をご参照ください。
さて、セールストークが長くなった。このインソールの大きな特徴は、一般的なインソールで支えてくれる土踏まずではなく、その少し後ろにある踵骨をサポートのターゲットとしているらしい。某ショップでは、実際にシューズの中に各社のインソールを入れ、それらと比べて、踏み込んだ時の感触がどうか、実際に比べさせて下さったが、この時点で、抜群の安定感を感じた。膝をまっすぐ下せるのだ。そして、その安定感は、この踵骨のサポートにより生み出されているという。
因みに、追記しておくと、Currex Soleもかなり良い感じであった。以前のインプレでも書いた通り、膝が安定する。ただ、Solestarの場合、更に、下から強く支えられているような、不思議な感触であった。 Currex Soleでは、土踏まずをしっかりサポートしてくれ、これしか知らなければ満足できる性能だが、SoleStarは足の裏全体をしっかりとらえ続けてくれるような、不思議な感触である。
これにより、正しいフォームを作れ、正しい筋肉の使い方ができる、と言われると、競技者として買わざるを得ない。頑張ってお金を用意して数日後に伺ったら、自分のサイズは売り切れており、急いで別の店を探して確保したくらいだ(笑)
インプレに移ろう。シューズに入れ、まずは鏡を見ながらローラーに乗ってみた。すると、これまで以上に膝が真っ直ぐに上下動できているのがよく分かった。しっかり体幹を使って力を入れやすい。これまでも、フォームや筋肉の使い方には注意をしてきたので、そこまで大きな変化はないとはいえ、どんなにコンディションが優れなくても、正しい体の使い方をすぐ思い出せる、というメリットを感じた。
そして、実走すると、ペダリングの中でずっとトルクを加えられている感触を得られた。もちろん、360度トルクを加え続けているわけでは無いが、感触的に適切に力が入る感じ。そして、インソール自体は硬いのに、足の裏は全然疲れない、という不思議な感触だった。別に、筋疲労が減るわけでは無いが、長距離の後半になり疲れてきても踏み方が乱れないように感じたのは、個人的には大きなメリットだと感じた。かなり高強度なトレーニングをしても、おきなわ210㎞の様な長距離のロードレースを走っても、攣りそうで攣らないし、最後までペダリングが乱れないように感じた。
また、正しい筋肉の使い方と関連するかもしれないが、ウェイトトレーニングを沢山して筋肥大をさせた後、ウェイトの頻度を下げ、実走の頻度を上げたら、これまで以上に無駄な筋肉が落ちるスピードを速く感じた。
確かに値段は高い。しかし、硬くて耐久性は高そうであるし、安いインソールを頻繁に買い替えるくらいなら、最初から、このインソールを使って正しいペダリングをマスターしたほうが、結果的に安いのではないか、と思えた秀逸な製品であった。
さて、この投稿では、“膝の動きの改善 ”につながるパーツ、具体的には、“Selle Italia Flite Friction Free Flow ”と“Solestar Kontrol Road”の二つを紹介したいと思います。通常のFliteに関しては、以前のインプレを、同様に、以前から試していたShock DoctorやCurrex Soleのインソールのインプレに関しても、以前の記事をご参照頂けると幸いです。
Selle Italia Flite Friction Free Flow インプレ
さて、まずはこちらから。もともとMonolinkとしてSelle Italia社がそのメリットを強調していた。簡単にまとめると、内またを擦らなくなる=フリクションロスの低減、正しいフォームをとれる=力を入れやすい、辺りであろう(個人的な解釈も混ざっていますが)。しかし、専用シートポストが必要という不便さや、過剛性という話も聞いたことがある。どのような経緯かは知らないが、ともかく2015年モデルからは、通常のシートポストでも対応できる、Friction Freeにモデルチェンジが実施された。
通常のFlite |
Friction Free |
若干の前後移動もできるし、もちろん腰の角度を変えやすいので、使う筋肉を変える動作も問題なくできる。重量的に振りが猛烈に軽いということはないが、カーボン製の軽量サドルと比べなければ、標準的な範囲と言えるだろう。
一方で、問題点としては、まずはFlite全般に言えることだが、ベースが変形するタイプなので、数千キロ~一万キロ辺り?に一回買い換える必要があるということ、そして、これはFriction Free特有の問題ではあるが、サドルの前後方向へのセッティング距離が短いことが挙げられられる。後者はもしかしたら最大の問題点かも知れない。1㎝程度短いので、シートポストの買い替え等の対策が求められるし、一部のISPのフレームではこのせいで購入を断念せざるを得なくなることもあり得る。注意して頂きたい。
しかし、レース用のサドルとして定評のあるFliteに、フリクションロスの低減、そしてそれによりナチュラルに膝を動かせるというメリットが加わった、このFriction Freeは、正しい脚の動きを追求する選手を中心に、強くお勧めできる。
Solestar Kontrol Road インプレ
このインソールとの出会いは強烈だった。行きつけの某ショップにSole Star Japanの社長の方がいらしていて、セールストーク炸裂。内容としては、この動画と同じ感じ(日本語の記事でもまとまっているところがあったので、リンクを張っておきます)。超主観的要約をすると、ほかのスポーツのインソールの技術をサイクリングに転化したのではなく、サイクリストのためだけに開発された、というのがもっとも主張したいことに感じた。
ちなみに本国のサイトでは、使っているアスリートを紹介しているが、一切スポンサーはしていないらしい。
また、市場に出ているほぼすべてのシューズに対し、インソールを切らずにフィットさせられるので、インソールの効果をしっかり発揮できる、というのもメリットとして強調されていた。詳しくは本国ページのdetailsのページの下のほうにある表をご参照ください。
さて、セールストークが長くなった。このインソールの大きな特徴は、一般的なインソールで支えてくれる土踏まずではなく、その少し後ろにある踵骨をサポートのターゲットとしているらしい。某ショップでは、実際にシューズの中に各社のインソールを入れ、それらと比べて、踏み込んだ時の感触がどうか、実際に比べさせて下さったが、この時点で、抜群の安定感を感じた。膝をまっすぐ下せるのだ。そして、その安定感は、この踵骨のサポートにより生み出されているという。
因みに、追記しておくと、Currex Soleもかなり良い感じであった。以前のインプレでも書いた通り、膝が安定する。ただ、Solestarの場合、更に、下から強く支えられているような、不思議な感触であった。 Currex Soleでは、土踏まずをしっかりサポートしてくれ、これしか知らなければ満足できる性能だが、SoleStarは足の裏全体をしっかりとらえ続けてくれるような、不思議な感触である。
これにより、正しいフォームを作れ、正しい筋肉の使い方ができる、と言われると、競技者として買わざるを得ない。頑張ってお金を用意して数日後に伺ったら、自分のサイズは売り切れており、急いで別の店を探して確保したくらいだ(笑)
インプレに移ろう。シューズに入れ、まずは鏡を見ながらローラーに乗ってみた。すると、これまで以上に膝が真っ直ぐに上下動できているのがよく分かった。しっかり体幹を使って力を入れやすい。これまでも、フォームや筋肉の使い方には注意をしてきたので、そこまで大きな変化はないとはいえ、どんなにコンディションが優れなくても、正しい体の使い方をすぐ思い出せる、というメリットを感じた。
そして、実走すると、ペダリングの中でずっとトルクを加えられている感触を得られた。もちろん、360度トルクを加え続けているわけでは無いが、感触的に適切に力が入る感じ。そして、インソール自体は硬いのに、足の裏は全然疲れない、という不思議な感触だった。別に、筋疲労が減るわけでは無いが、長距離の後半になり疲れてきても踏み方が乱れないように感じたのは、個人的には大きなメリットだと感じた。かなり高強度なトレーニングをしても、おきなわ210㎞の様な長距離のロードレースを走っても、攣りそうで攣らないし、最後までペダリングが乱れないように感じた。
また、正しい筋肉の使い方と関連するかもしれないが、ウェイトトレーニングを沢山して筋肥大をさせた後、ウェイトの頻度を下げ、実走の頻度を上げたら、これまで以上に無駄な筋肉が落ちるスピードを速く感じた。
確かに値段は高い。しかし、硬くて耐久性は高そうであるし、安いインソールを頻繁に買い替えるくらいなら、最初から、このインソールを使って正しいペダリングをマスターしたほうが、結果的に安いのではないか、と思えた秀逸な製品であった。
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