続・サドル考-Prologo Nago Evo PAS & Selle San Marco Aspide インプレ(2015/9/27 追記)


以前の記事と関連があります。

サドル沼、という言葉があるように、結果的にこれまで、様々なサドルを試してきた。以前の記事に書いた通り、ひとまずSelle italiaのFliteに落ち着いた。しかし、このサドルはベースが変形するタイプなので、再び買い替えの時期が来て、その度に、もっと自分に合うサドルがあるのでは、と考えて、結局Prologo Nago Evo PAS と Selle San Marco Aspideをそれぞれ長期間使ったので、インプレを書こうと思う。

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意外と似ている...かもしれないが、座り心地はかなり違う。
 [ Prologo Nago Evo PAS インプレ ]
Prologoのサドルの特徴は、クッション性の高さだろう。かなり厚いクッションが入っており、その為、重量面では他社に劣る。初めて座った時の印象は、あっているのかあっていないのか分からない、というものであった。もちろん、これはネガティブな意味ではない。

クッション性が高く、お尻になじむので、サドルの存在があまり感じられず、尿道への圧迫はほぼ無い。少なくとも、僕がこれまで使ったことのあるサドルの中では、最もお尻にやさしかった。そして、重いといってもクラシックサドルと比べれば十分軽いし、クッションの厚さは、踏み込もうとして腰をサドルに押し付けた時、適度に反発し、レースでも好印象だった。

何やら絶賛に近くなってしまったが、弱点は耐久性。やはりクッションが変形してくるのは避けられないので、練習量が多い人やローラーでの練習が多い人は、買い替えのサイクルがかなり早くなるだろう。僕の場合、ローラーが多いためか、5000㎞位で当初と感覚が変わってきて、結局1万キロまで到達する前に買い替える結果となった。
また、当初と感覚が変わる、と書いたが、僕の場合は、サドルの変形により、前後移動がしにくくなってしまった。

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海とPrologo


[ Selle San Marco Aspide (2014model) ]
Prologoがあまりになじんだので、似たような、いわゆる“なで肩タイプ”のサドルとして白羽の矢が立ったのが、このAspideの最新モデルである。
これまで使ったサドルと比べると、ベースのしなりではFlite>Aspide>Nago、クッション性ではNago>Aspide>Fliteと、まさに中庸を行くモデル。カタログ上の軽さではAspide>Flite>Nagoと、一歩リードするが、意外と違いは分からなかった。

最初は、中々座るべきところが見つからなかった。どうも坐骨があたって痛い。色々セッティングを変える中で気付いたのだが、このサドルは、座る位置を結構ピンポイントで指定してくる。結局、サドルの角度を色々変えたら、自分に合う位置を探り当てることができた。

現在Selle San Marcoは、穴あき系ではAspideとMantraの二種類があり、DiMAを見ると、前者が腰を落ち着けるタイプ、後者が腰を動かせるタイプとなっており、実際、Aspideは、座面のウェーブがそれほどでもないのに、かなりピンポイントなセッティングを求められるので、しっかり作り分けて、各サドルに個性を持たせている、と考えるべきなのだろう。
腰が落ち着くけど動かせる、というSelle ItaliaのFliteやSLRの様な、あいまいな感触のサドルを好む人には合わないだろうが、Selle SMPなど、座るべきポイントがピンポイントに決まっているサドルを好む人には、もしかしたら気に入ってもらえるのかもしれない。

追記すると、耐久性は中々高そうである。落車で肩を何度か擦ったが、ベース自体は変形していないし、もう5000㎞弱使っているが、へたりはほとんど感じていない。

(2015/9/27 追記)
よく観察すると、心なしかベースが変形し、自分に合った形になっているような気がした。 FliteやSLRなど、Selle Italiaのサドルと比べ、ベースがしならない印象だったものの、実は少しずつ変形して自分に合った形になってくれるサドルかもしれない。もちろん、体重はしっかり支えてくれているので、へたり、というわけではなさそうだ。まだ1万キロには到達していないので、もう少し使い込んでいきたい。

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以上、サドル選びの参考になれば幸いである。

サドルインプレを含む関連記事を更に書きました。

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