<前の記事と続いています>
< Timeペダルとの出会い >
TimeのiClickは衝撃的なペダルであった。カーボンばねで、しかもこれまでのペダルとは一線を画した構造―。その正常進化版がXpressoである。踏み面の金属プレート化や大幅な面積増加など、ライバルを意識した、 正当な進化、という印象だ。
シマノ→スピードプレイと渡り歩き、結局、Xpresso4,8(旧型),10とiClick2を使う機会に恵まれた(?)ので、インプレをお伝えしたい。
< Xpresso4 インプレッション >
タイムは独特な感触、と言われるが、確かにそうだった。ステップイン、ステップアウトは非常にクリック感が強いのに、軽い。固定力も十分ではあるが、左右に振れる。その為か、シマノやスピードプレイほどの剛性感はなく、柔らかい感触である。これはボディの材質によるものかもしれない(カーボンボディのモデルは、実際もう少しボディのかっちり感が強かった)。
フローティング機構に関しては、好き嫌いが分かれるとは言われるが、個人的には気にならなかった。練習中もレース中も特に意識することはなかったし、ばねを弱くしておけば、反発力はあまり感じない。ばねを強くすると、戻る感触が強くなるので、シマノやルックの固定クリートに慣れた人は、ばねを強くした方が、馴染みやすいかもしれない。
タイムの最大のメリットは、膝へのやさしさ、と言われるが、個人的に感じたのは、どんなペダリングにも柔軟に対応してくれる包容力の広さであった。
例えば、スピードプレイは、先に述べたように、Qファクター、前後位置、フロート角度等々をかなり細かく、連続的に調整できるのに対し、タイムはQファクター(51.7㎜/54.3㎜)、フローティング機構のばねのテンション、デフォルト時のクリート角度くらいしか調整できない。要するに、調整項目は、シマノやルックと変わらない。しかし、基本位置のみセッティングで来ていれば、ペダリング中に、いくら足首が動いても(これは、ペダリングの良しあしに限らず、解剖学的な理由に伴う場合も含む)その動きに合わせてくれる。つまり、ほかのメーカーのペダルでは、膝にかかっているであろう負担を、タイムペダルでは、ペダルが逃がしてくれるのだ。
ペダルが人に合わせてくれる‐一言で表すと、こんな感じである。とはいえ、癖が強いので、シマノやルック、スピードプレイでセッティングが出ている人がわざわざ買い替えるべきものではなく、これらのペダルでも、どうしてもセッティングが出なかったり、膝の痛みが出る人向け、といえるだろう。
-というのも、次から述べるように、耐久性には少し難を抱えているからだ。
<耐久性の問題①-割れたペダル>
上の写真を見てほしい。ある日の練習中、道路工事で荒れた路面を走り、断続的な衝撃が加わった際、なんと、ペダルが割れてしまった。これは、Xpresso登場直後の、初期ロットだったから、もしかしたら、現在は改良されている可能性もあるが、樹脂ボディの耐久性に、少し疑問が残る結果となってしまった。とはいえ、代理店経由ですぐ修理をしてもらえたことはしっかりと述べておきたい。
<次の記事に続きます>
(目次)
①〈はじめに〉〈根治方〉
② ―アロマジェル、インソール等インプレ
〈補助的製品〉
a. NAQI Infram GEL
b. Shock Doctor SP0972
c. Currex Sole BikePro (High)
③-シューズに関する考察、ペダル考①
〈ソール形状に関する考察〉〈ペダルに関する考察〉
④-ペダル考②;スピードプレイ インプレ
<スピードプレイ インプレ><スピードプレイに対する辛口評論>
⑤-ペダル考③;タイムペダル インプレ①
<タイムペダルとの出会い>< Xpresso4 インプレッション ><耐久性の問題①-割れたペダル>
⑥-ペダル考④;タイムペダル インプレ②
< iClick2プチインプレ >< Xpresso8 & Xpresso10 ><耐久性の問題②-割れた板バネ>
< Timeペダルとの出会い >
TimeのiClickは衝撃的なペダルであった。カーボンばねで、しかもこれまでのペダルとは一線を画した構造―。その正常進化版がXpressoである。踏み面の金属プレート化や大幅な面積増加など、ライバルを意識した、 正当な進化、という印象だ。
シマノ→スピードプレイと渡り歩き、結局、Xpresso4,8(旧型),10とiClick2を使う機会に恵まれた(?)ので、インプレをお伝えしたい。
タイムは独特な感触、と言われるが、確かにそうだった。ステップイン、ステップアウトは非常にクリック感が強いのに、軽い。固定力も十分ではあるが、左右に振れる。その為か、シマノやスピードプレイほどの剛性感はなく、柔らかい感触である。これはボディの材質によるものかもしれない(カーボンボディのモデルは、実際もう少しボディのかっちり感が強かった)。
フローティング機構に関しては、好き嫌いが分かれるとは言われるが、個人的には気にならなかった。練習中もレース中も特に意識することはなかったし、ばねを弱くしておけば、反発力はあまり感じない。ばねを強くすると、戻る感触が強くなるので、シマノやルックの固定クリートに慣れた人は、ばねを強くした方が、馴染みやすいかもしれない。
タイムの最大のメリットは、膝へのやさしさ、と言われるが、個人的に感じたのは、どんなペダリングにも柔軟に対応してくれる包容力の広さであった。
例えば、スピードプレイは、先に述べたように、Qファクター、前後位置、フロート角度等々をかなり細かく、連続的に調整できるのに対し、タイムはQファクター(51.7㎜/54.3㎜)、フローティング機構のばねのテンション、デフォルト時のクリート角度くらいしか調整できない。要するに、調整項目は、シマノやルックと変わらない。しかし、基本位置のみセッティングで来ていれば、ペダリング中に、いくら足首が動いても(これは、ペダリングの良しあしに限らず、解剖学的な理由に伴う場合も含む)その動きに合わせてくれる。つまり、ほかのメーカーのペダルでは、膝にかかっているであろう負担を、タイムペダルでは、ペダルが逃がしてくれるのだ。
ペダルが人に合わせてくれる‐一言で表すと、こんな感じである。とはいえ、癖が強いので、シマノやルック、スピードプレイでセッティングが出ている人がわざわざ買い替えるべきものではなく、これらのペダルでも、どうしてもセッティングが出なかったり、膝の痛みが出る人向け、といえるだろう。
-というのも、次から述べるように、耐久性には少し難を抱えているからだ。
<耐久性の問題①-割れたペダル>
上の写真を見てほしい。ある日の練習中、道路工事で荒れた路面を走り、断続的な衝撃が加わった際、なんと、ペダルが割れてしまった。これは、Xpresso登場直後の、初期ロットだったから、もしかしたら、現在は改良されている可能性もあるが、樹脂ボディの耐久性に、少し疑問が残る結果となってしまった。とはいえ、代理店経由ですぐ修理をしてもらえたことはしっかりと述べておきたい。
<次の記事に続きます>
(目次)
①〈はじめに〉〈根治方〉
② ―アロマジェル、インソール等インプレ
〈補助的製品〉
a. NAQI Infram GEL
b. Shock Doctor SP0972
c. Currex Sole BikePro (High)
③-シューズに関する考察、ペダル考①
〈ソール形状に関する考察〉〈ペダルに関する考察〉
④-ペダル考②;スピードプレイ インプレ
<スピードプレイ インプレ><スピードプレイに対する辛口評論>
⑤-ペダル考③;タイムペダル インプレ①
<タイムペダルとの出会い
⑥-ペダル考④;タイムペダル インプレ②
< iClick2プチインプレ >< Xpresso8 & Xpresso10 ><耐久性の問題②-割れた板バネ>
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