Lenovo ThinkPad X1 extreme gen4 レビュー (メモリ、SSD交換) (11/25, 12/17, 2022/1/6, 2022/1/25, 2022/6/14, 2022/8/6追記)
X1 extreme gen4をメイン機として購入し、購入と同時に分解したのでインプレを報告したい。
ちょうどインテルのCPUが第12世代に切り替わり、メモリもDDR5に切り替わるタイミングということで、タイミングが悪いというか、ある意味旧世代の最強モデルという様相になってしまったが、結局これすら納期3か月ということを考えると、新世代モデルが発表されて市場に出回るまでにはだいぶ時間がかかることが予想されるので、ひとまず手に入ってホッとしている。
【全体的な使用感】
T480sと比較すると、一回りサイズが大きいが、厚さはそこまで気になるほどではない。
カバンに入れるとサイズが大きくなったことを実感する。ただ、サイズの割に軽いのが助かる。
ThinkPadといえばキーボードが定評あるが、今回、キーピッチが十分に取られているため、ミスタッチはしにくいものの、ストロークが浅くなっており、個人的には以前のほうが好きだった。ただ、クリック感はあり、ノートPCとしては打ちやすいほうに分類されるだろう。
【分解図】
今回、core i7+RTX3070の構成なので、分解すると写真の通り、ヒートシンクとファンが目立つ。
【メモリ交換】
今回はもともと8GBモデルを購入した。標準はサムスン製の模様。
早速CrucialのDDR4-3200(SODIMM)メモリを2枚購入し64GB化した。
【SSD交換】
カバーをとるとSSDが姿を現す。SSDも最小構成の256GBで購入し、Samsung 980 PRO (PCIe 4.0)の2TBに交換。SSDの下には放熱シートがついているが、980PROはもともとヒートスプレッダーラベルがついているので外して装着した。
なお、SSD選択には注意が必要で、片面実装モデルしかはまらなかった。実は、当初Seagate FireCuda 530を用意していたがはまらなかった。そういった意味では、当初4TB化する予定だったので、残念である(なお、FireCudaは2TBモデルも両面実装なので注意)。片面実装の4TBモデルの登場が俟たれる。
【各種設定】
備忘録的に。Windows11インストール、Lenovo Vantageインストール、各種ファームウェアインストール、Lenovo migration Assistantでデータ移行と、サクサクっと環境構築。
インテリジェントクーリングがどうしても動かないが、Windowsの電源設定やNVIDIAコントロールパネルのほうからハイパフォーマンスに。
【マイナートラブル】
例のごとくセッティング中にマイナートラブルが生じた。今回は画面に筋が入るという症状。結局、グラフィック関係のドライバーをインストールしなおし、NVIDIAの最新のグラフィックドライバーを入れたら、自然と治った(知らないうちに治ったので、どの手順が特に効果的だったかは不明)。
【パフォーマンス】
Winsat formalコマンドを使うとこんな感じ。やはり、GraphicはRTX3070とはいえLaptopバージョンなので相対的にやや弱い印象。
調べると100Wとのこと。
CINEBENCHでCPUパフォーマンスを調べると、結構良い値。
PCMark10でも総合6203とかなり良い値なのではないだろうか。
【総評】
ThinkPadらしい使い勝手の良さ、拡張性の高さを持ったハイパフォーマンスノートPC。画像解析・動画処理・機械学習などのパフォーマンスを要求される場面で使用する方で、かつ、マシンを持ち歩きたい方には、これしかないと思う(ThinkPad愛で評価が数割増しになっていますw)。
16インチということでやや大きいが、狭小ベゼルモニターということもあり、持ち運び困難なサイズではない。また、サイズのわりに軽い点もよい。逆にACアダプタのほうが、230Wということもあり大きいから、かさばる印象。ただ、これだけハイパフォーマンスなPCなので、しょうがないだろう。このスペックを要求する人でPCを頻繁に持ち歩く人がどのくらいいるかわからないが、もし15インチ程度でこのスペックが実現できたら、個人的にはさらにうれしい。完全に個人の感想だが、ここまでのパフォーマンスがいらなくて、かつ持ち歩きたい場合、P14s gen2は値段も含めてかなり良い選択肢だと思う。人にモバイル用ハイスペックPCの相談を受けたときはいつも勧めている。実際、X1 extremeは持ち運べるとはいえ、例えば車の中とか電車の中とかで気軽に使えるサイズではないので、持ち運んで机の上で使う、というのが適切な使い方である一方、P14sやT14であれば、例えばモバイルバッテリーをつないで、出先で気軽に使う、という使い方ができるので、より携帯性に優れることは間違いない。
なお、購入はいつもの通り深夜か土日、もしくはセール期間がおすすめである。明らかな二重価格というのは困ったものだが、今回も3割程度引かれた価格で購入できた。また、ちょっとしたTipsだがi7+RTX3070やi9+RTX3080モデルに限り、まったく同じ構成がP1 gen4で再現できる(もともと兄弟モデルだからということもあるだろうが)。僕が購入したときはX1の方が圧倒的に納期が早く、かつ若干安かったのでX1を選択したが、納期や値段によってはあえてP1を選択するのもありかも知れない。もちろんRTX AシリーズやXeonが必要な方はP1で。
高価ではあるが、全体として満足な買い物であった。
**11/25追記**
マイナートラブルに関して追記すると、①スリープ状態にうまく入らず、気づいたらバッテリーを使い切っていて、しかも、電源をつないでもなぜかバッテリーが減っていき、勝手に電源が切れる②スリープ状態にうまく入らず、気づいたらバッテリーを使い切っていて、しかも、電源をつないでも反応せず文鎮化→リセットボタンを押して解決③上記の、画面の筋が再び登場、といったマイナートラブルを複数回経験した。トラブルが頻発するという印象を与えたいわけではないが、何度か経験したので書かないわけにはいかないと思い、追記した。買って1か月ではあるが、以前のT480sやX230でも買って1か月くらいの間にマイナートラブルを何度か経験したので(キーボードの一部キーが外れる、ねじが勝手に緩むなど)、今のThinkPadはまあそんなもんだろうと割り切っている。実際、それらのトラブルが頻発する時期を過ぎるとなぜか安定するし、それらのトラブルを経験してもなお、買いたいと思う魅力があるのでしょうがない。
**12/17追記**
これはWindows11の問題かX1のファームウェアの問題か良く分からないが、上で述べたスリープ状態関連の問題が続いており、よく見ていると、スリープ状態には入っているもののファンが回り続けている=GPUもしくはCPUが稼働し続けている?ということに気づいた。カバンに入れておくと、下手したら火災の原因になるのではないかというくらい温度が上がるので注意が必要である。今のところ、持ち運ぶときは電源を切る、以外の解決策が見つかっていない。
**2022/1/6追記**
上記のスリープ問題に関しては、やはり、適切にスリープに入らないという現象が続いており(単に画面が消えただけでスリープ状態に入っていない?)、最終的には休止状態を有効にして対処しました。
**2022/1/25追記**
その他のマイナートラブルとして画面のちらつきがあった。これはHDRをoffにしたら解消した。参考までに記載。
**2022/6/14追記**
BIOSから内蔵グラフィックをキャンセルするとこんなスペックに。ノートPCとは思えない。ちなみに、普段GPUを使う処理をよくするためか、この方が若干動作が安定した気がする(が、使用環境によって違う気がするので自己責任でお願いします)。
何度か述べているスリープ関連の異常だが、電源をつけっぱなしにしておいても、放置していて気づいたら文鎮化(リセットボタン以外反応しない)という現象が続いていた。結局、イベントビューワーなどを見る限り、いわゆるKernel-Power 41エラーが疑わしいことが明らかになった。
例えば、、、
対策法はいくつかあるだろうが、結局、エラーメッセージやその他の症状からディスプレイドライバーの問題(nvlddmkm)やUSBの問題を疑い対応したところ、頻度がかなり下がった(が、残念ながら0ではない)。また頻発した際は報告したい。
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